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特集 水疱症・膿疱症
DPP-4阻害薬内服中に発症した水疱性類天疱瘡の2例
Two Cases of Bullous Pemphigoid Due to DPP-4 Inhibitor
大原 香子
1
Kyoko OHARA
1
1大原医院
キーワード:
DPP-4阻害薬
,
水疱性類天疱瘡
,
薬剤リンパ球刺激試験陽性
,
抗BP180NC16a抗体
,
非炎症性
Keyword:
DPP-4阻害薬
,
水疱性類天疱瘡
,
薬剤リンパ球刺激試験陽性
,
抗BP180NC16a抗体
,
非炎症性
pp.164-169
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001201
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症例1:76歳,男性。テネリグリプチン臭化水素酸塩内服11カ月後,ペースメーカー植え込み部より,水疱を生じた。症例2:86歳,男性。アナグリプチン内服1年半後に水疱を生じ,病理組織学的に水疱性類天疱瘡と診断した。2例とも抗BP180NC16a抗体価は低値陽性で,DPP-4阻害薬中止後も水疱の新生が続いた。特に症例2は中止5カ月後も顕著な再燃,抗BP180NC16a抗体高値,炎症型を示し,現在血漿交換療法を行っている。本邦のDPP-4阻害薬による水疱性類天疱瘡41例の報告の検討から,原因薬剤はビルダグリプチンが44%,抗BP180NC16a抗体が陰性~低値60.7%,全長型抗BP180抗体陽性95.7%,非炎症型が54%であり,非炎症型の80%で抗BP180NC16a抗体価が陰性~低値であることがわかった。
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