Japanese
English
症例
開口部から毛を排出した先天性皮下皮様瘻孔の1例
Congenital Dermoid Fistula Associated with the Excretion of Hairs
倉繁 祐太
1
,
清水 知道
1
,
徳山 道生
1
,
山田 貴彦
1
,
馬渕 智生
1
Yuta KURASHIGE
1
,
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Michio TOKUYAMA
1
,
Takahiko YAMADA
1
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
キーワード:
胸鎖関節
,
毛
,
再発
,
先天性皮下皮様瘻孔
,
皮弁形成
Keyword:
胸鎖関節
,
毛
,
再発
,
先天性皮下皮様瘻孔
,
皮弁形成
pp.87-90
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001167
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16歳,女性。出生時より左胸鎖関節部に結節があり,腫脹と排膿を繰り返していた。14歳時に他院で類上皮囊腫と臨床診断され切開排膿を施行されたが,以後再燃を繰り返した。今回,排膿とともに毛が排出されたため当科を受診した。病変は15mm大の潰瘍を伴う結節で,圧出により膿性滲出液とともに毛が7本排出された。超音波検査で皮膚表面から皮下組織に至る囊腫状病変を確認した後,摘出術を行った。病理組織学的所見では真皮深層に囊腫状病変がみられ,囊腫壁に毛包と脂腺構造を伴い,内腔に毛を認めた。以上の所見より先天性皮下皮様瘻孔と診断した。本症において毛の排出はまれであるが,特徴的な徴候と考えた。
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