Japanese
English
症例
横切開による帝王切開後に発症した腹壁子宮内膜症の1例
Abdominal Wall Endometriosis Following Cesarean Section with Transverse Skin Incision
倉繁 祐太
1
,
清水 知道
1
,
徳山 道生
1
,
山田 貴彦
1
,
馬渕 智生
1
Yuta KURASHIGE
1
,
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Michio TOKUYAMA
1
,
Takahiko YAMADA
1
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
キーワード:
腹壁子宮内膜症
,
帝王切開
,
横切開
,
手術
,
画像診断
Keyword:
腹壁子宮内膜症
,
帝王切開
,
横切開
,
手術
,
画像診断
pp.399-403
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000632
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35歳,女性。30歳時に帝王切開で出産した。2週間前(月経開始の約1週間前)より右下腹部の帝王切開の瘢痕直下に有痛性の皮下結節を自覚し当科を受診した。病変は下床との可動性を有する拇指頭大の境界不明瞭な皮下結節で,超音波検査で脂肪組織内に限局する28×9mm大の不定形の高エコー領域がみられた。局所麻酔下に病変を摘出した。病理組織像では脂肪組織内に線維組織で構成される結節性病変があり,内部に立方状細胞と円柱状細胞からなる腺管構造が散見された。以上の所見より腹壁子宮内膜症と診断した。帝王切開後に発生した腹壁子宮内膜症を切除する際には,縦切開例では腹膜への浸潤を,横切開例では筋膜や筋肉への浸潤を考慮する必要があり,術前に画像診断で病変の範囲を十分評価することが重要と考えられた。
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