Japanese
English
治療
骨膜浸潤を伴う頭部の巨大な有棘細胞癌の1例
-―切除範囲と人工真皮を用いた再建についての検討―
Giant Well-differentiated Squamous Cell Carcinoma with Periosteum Invasion
倉繁 祐太
1,2
,
清水 知道
2
,
徳山 道生
2
,
山田 貴彦
2
,
加藤 正幸
2,3
,
馬渕 智生
2
Yuta KURASHIGE
1,2
,
Tomomichi SHIMIZU
2
,
Michio TOKUYAMA
2
,
Takahiko YAMADA
2
,
Masayuki KATO
2,3
,
Tomotaka MABUCHI
2
1TMGあさか医療センター,皮膚科
2東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
3かとうひふ科医院,院長,伊勢原市
キーワード:
高分化型有棘細胞癌
,
骨膜浸潤
,
骨露出創
,
手術
,
人工真皮
Keyword:
高分化型有棘細胞癌
,
骨膜浸潤
,
骨露出創
,
手術
,
人工真皮
pp.1717-1720
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001026
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
61歳,男性。左前頭部に10×8cm大の潰瘍形成を伴う腫瘤があり,生検で高分化型有棘細胞癌と診断した。全身CTにて転移所見はなかった。頭部MRIで腫瘍は骨表面に接していたが患者は頭蓋骨の全層切除は希望せず,1cmマージンで骨膜を含めて切除した。しかし腫瘍底部に骨膜浸潤があり頭蓋骨と癒着していたため,外板表面の剝離を追加し創面を人工真皮で被覆した。真皮様組織の形成は概ね良好で,分層植皮術を施行した後,放射線治療を計50Gy施行した。術後2年の現在,再発や転移の所見はない。自験例において,骨膜の剝離は腫瘍細胞の残存リスクの低減と人工真皮の生着促進,骨強度の維持に有用であったと考えた。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.