Japanese
English
症例
仙骨部褥瘡に使用したヨードホルムガーゼにより中毒を生じた1例
Intoxication Caused by Iodoform Gauze Packed in Sacral Decubitus
要石 就斗
1
,
後藤 和哉
1
,
小川 万里依
1
,
三宅 俊哉
2
,
藤井 弘子
3
,
田邉 洋
1
Shuto KANAMEISHI
1
,
Kazuya GOTO
1
,
Marie OGAWA
1
,
Toshiya MIYAKE
2
,
Hiroko FUJII
3
,
Hiroshi TANABE
1
1天理よろづ相談所病院,皮膚科(主任:田邉 洋部長)
2京都大学医学部附属病院,皮膚科
3滋賀県立総合病院,皮膚科
キーワード:
ヨードホルムガーゼ
,
ヨウ素中毒
,
尿中ヨウ素
,
褥瘡
,
HTLV-1関連脊髄症
Keyword:
ヨードホルムガーゼ
,
ヨウ素中毒
,
尿中ヨウ素
,
褥瘡
,
HTLV-1関連脊髄症
pp.2011-2014
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001120
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仙骨部褥瘡に対して使用したヨードホルムガーゼによる中毒の症例を報告した。62歳,女性。HTLV-1関連脊髄症により両側下肢の麻痺があった。仙骨部に腐骨を伴った黒色壊死を有する潰瘍を認め,切開とデブリードマン施行後,ヨードホルムガーゼ充塡による処置を開始した。使用から13日目で,せん妄,見当識障害,短期記憶障害が出現し,尿中ヨウ素が高値であった。ヨウ素中毒と診断し,ヨードホルムガーゼの使用を中止したところ,次第に中毒症状は改善した。潰瘍治療において,ヨードホルムガーゼに類する外用薬を多量に使用する際は,中毒の発症に留意し,その初期症状を見逃さないように努める必要がある。
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