Japanese
English
症例
ヨードホルムガーゼにより意識障害をきたした2例
Two cases of consciousness disturbance due to iodoform gauze
南 圭人
1
,
清水 理惠
1
,
田中 敬子
1
,
山崎 玄蔵
2
Yoshihito MINAMI
1
,
Takae SHIMIZU
1
,
Keiko TANAKA
1
,
Genzo YAMASAKI
2
1山梨厚生病院,皮膚科(主任:田中敬子医長)
2同,糖尿病内科
キーワード:
ヨードホルムガーゼ
,
尿中総ヨウ素
,
甲状腺機能
,
皮膚潰瘍
,
意識障害
Keyword:
ヨードホルムガーゼ
,
尿中総ヨウ素
,
甲状腺機能
,
皮膚潰瘍
,
意識障害
pp.222-226
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003771
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症例1:84歳,女性。症例2:88歳,女性。臀部の低温熱傷後と右下腿の血腫後の潰瘍にヨードホルムガーゼを2週間程度使用して,意識障害を発症し,使用中止後1~2週間で症状は改善した。ヨードホルムガーゼによる意識障害の機序は解明されていない。既報告では,意識障害時の血中や尿中総ヨウ素値が高値であることから,ヨード中毒の関連が考えられた。しかし,症例1は意識障害改善後も尿中総ヨウ素値が依然高値であったため,ヨード中毒は中心的な病態ではないと考えられた。2例とも甲状腺機能異常を認めたが,異常を認めない報告もあり関連は部分的と考えられた。ヨードホルムガーゼ使用中に生じた意識障害では,本薬剤の影響を鑑別にあげ中止を検討する必要がある。
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