Japanese
English
症例
ドセタキセル投与中に間質性肺炎を生じ,パクリタキセルに変更するも末梢神経障害のため継続できず,エリブリンに変更した頭部血管肉腫の1例
Cutaneous Angiosarcoma of the Scalp Treated with Eribulin After Interstitial Pneumonitis During Docetaxel Treatment and Peripheral Neuropathy During Paclitaxel Treatment
橋本 優希
1
,
山田 大資
1
,
深澤 毅倫
1
,
沼尻 宏子
1
,
尾松 淳
1
,
三枝 良輔
1
,
市村 洋平
1
,
宮川 卓也
1
,
赤股 要
1
,
増井 友里
1
,
佐藤 伸一
1
Yuki HASHIMOTO
1
,
Daisuke YAMADA
1
,
Takemichi FUKASAWA
1
,
Hiroko NUMAJIRI
1
,
Jun OMATSU
1
,
Ryosuke SAIGUSA
1
,
Yohei ICHIMURA
1
,
Takuya MIYAGAWA
1
,
Kaname AKAMATA
1
,
Yuri MASUI
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
キーワード:
血管肉腫
,
ドセタキセル
,
間質性肺炎
,
パクリタキセル
,
エリブリン
Keyword:
血管肉腫
,
ドセタキセル
,
間質性肺炎
,
パクリタキセル
,
エリブリン
pp.1795-1799
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001047
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66歳,男性。糖尿病性腎症で維持透析中である。4カ月前に外傷を契機に左頭頂部の紫斑を自覚した。遠隔転移はなく,放射線治療,ドセタキセルおよびrIL-2で治療を開始した。3コース投与後,間質性肺炎を発症した。ステロイドパルス療法を行い軽快した。病変が残存しており,放射線追加照射とパクリタキセルを投与した。6回投与後,末梢神経障害のため継続困難となりエリブリンに変更した。エリブリンは8回投与しているが,有害事象なく経過している。初診10カ月後の現在,頭部血管肉腫は色素沈着化し,転移は生じていない。エリブリンは,タキサン系薬剤によって間質性肺炎や末梢神経障害を生じた症例においても,安全に使用できる可能性があると思われた。
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