Japanese
English
症例
放射線照射後に生じた化膿性関節炎の2例
Two Cases of Septic Arthritis after Radiation Therapy
河合 徹
1
,
山田 大資
1
,
沼尻 宏子
1
,
船水 薫
1
,
三枝 良輔
1
,
谷口 隆志
1
,
宮川 卓也
1
,
増井 友里
1
,
佐藤 伸一
1
Toru KAWAI
1
,
Daisuke YAMADA
1
,
Hiroko NUMAJIRI
1
,
Kaoru FUNAMIZU
1
,
Ryosuke SAIGUSA
1
,
Takashi TANIGUCHI
1
,
Takuya MIYAGAWA
1
,
Yuri MASUI
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学大学院医学系研究科・医学部,皮膚科学(主任:佐藤伸一教授)
キーワード:
放射線照射
,
化膿性関節炎
,
骨破壊
,
リンパ節郭清
,
リンパ浮腫
Keyword:
放射線照射
,
化膿性関節炎
,
骨破壊
,
リンパ節郭清
,
リンパ浮腫
pp.229-233
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001810
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症例1:65歳,男性。左臀部の巨大な有棘細胞癌に対して,腫瘍縮小目的に術前放射線照射を行い,腫瘍切除,両側鼠径リンパ節郭清を施行した。5年後に左股関節痛と歩行困難が出現した。症例2:58歳,男性。外陰部Paget病に対して腫瘍切除,左鼠径・骨盤内リンパ節郭清,術後放射線照射を施行した。3年後に左鼠径部疼痛と歩行困難が出現した。2例とも赤沈の亢進を含めた炎症所見上昇があり,化膿性股関節炎を示唆する画像所見がみられた。放射線照射は化膿性関節炎の危険因子になり得る。化膿性関節炎は診断が遅れると関節破壊を招き,著しい機能低下を招くため,放射線照射後の関節痛では化膿性関節炎を念頭に置いて鑑別をする必要がある。
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