Japanese
English
症例報告
豆状骨骨膜浸潤を認めた左手首有棘細胞癌の1例
A case of squamous cell carcinoma invasive to the periosteum of the pisiform bone
青柳 哲
1
,
加藤 直子
1
,
木村 久美子
1
,
菅原 弘士
1
,
加藤 貞利
2
Satoru AOYAGI
1
,
Naoko KATO
1
,
Kumiko KIMURA
1
,
Hiroshi SUGAWARA
1
,
Sadatoshi KATO
2
1国立札幌病院皮膚科
2北海道整形外科記念病院整形外科
1Department of Dermatology, National Sapporo Hospital
2Department of Orthopedic Surgery, Hokkaido Orthopedic Memorial Hospital
キーワード:
有棘細胞癌
,
骨膜浸潤
,
リンパ節転移
Keyword:
有棘細胞癌
,
骨膜浸潤
,
リンパ節転移
pp.1096-1099
発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904152
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81歳,女性.約3年前から左手首に潰瘍性腫瘤が出現した.組織学的に低分化型の有棘細胞癌(SCC)で,皮下脂肪まで達し,中央部は豆状骨の骨膜まで浸潤していた.治療は病変より2cm離して下床の筋の一部とともに豆状骨を摘出した.所属リンパ節転移も認めたため,同時に左腋窩リンパ節郭清術を施行した.術後,シスプラチンによる化学療法および左腋窩への放射線照射を行った.しかし,術後6か月目に植皮部に再発を認めたため,左肘下切断術および左肘リンパ節郭清術を施行した.組織学的に左肘リンパ節転移を認めたため,左肘窩への放射線照射およびネダプラチンによる化学療法を行った.自験例と同様の潰瘍性病変を呈した手SCCで,皮下よりも下方の臓器への深達例をまとめ,治療と予後について考察した.
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