Japanese
English
症例
糖尿病を合併した汎発性環状肉芽腫の1例
Generalized Granuloma Annulare with Diabetes Mellitus
福本 安菜
1
,
水野 雄貴
1
,
米田 和史
1
,
渡部 直樹
2
,
田中 卓二
2
Anna FUKUMOTO
1
,
Yuki MIZUNO
1
,
Kazufumi YONEDA
1
,
Naoki WATABE
2
,
Takuji TANAKA
2
1岐阜市民病院,皮膚科(主任:米田和史部長)
2同,病理診断科(主任:田中卓二部長)
キーワード:
汎発性環状肉芽腫
,
糖尿病
,
肉芽腫症
,
granuloma annulare
Keyword:
汎発性環状肉芽腫
,
糖尿病
,
肉芽腫症
,
granuloma annulare
pp.1627-1631
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000990
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67歳,女性。1カ月前より無症候性の紅斑が全身に多発し,増悪傾向のため当科を受診した。受診時には体幹・四肢に爪甲大までの類円形紅斑が多発しており,辺縁は堤防状を呈し浸潤を触れた。皮膚生検にて,真皮の膠原線維の変性やムチンの沈着,周囲に柵状に組織球浸潤を認め,病理所見より環状肉芽腫と診断した。血液検査では随時血糖値382mg/dl,HbA1c 9.4%と明らかな糖尿病の所見を示した。ステロイド外用治療のみでは改善はなく,その後糖尿病の治療を開始したところ,HbA1cの低下に伴い皮疹の浸潤は軽減し,紅斑の色調も退色傾向にある。汎発性環状肉芽腫をみたら,初診時のみでなく経過フォロー中も積極的にHbA1cや糖負荷試験などの検査を行い,糖尿病合併のスクリーニングに努めることが望まれる。
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