Japanese
English
症例
日光曝露と紫外線治療により全身に皮疹が拡大したと思われる汎発性環状肉芽腫の1例
Generalized granuloma annulare that spread to the entire body after sun exposure and ultraviolet light treatment
大谷地 慶太
1
,
高村 さおり
1
,
福田 知雄
1
,
寺木 祐一
1
Keita OHYACHI
1
,
Saori TAKAMURA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Yuichi TERAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
汎発性環状肉芽腫
,
紫外線
,
血清IgE値
,
血清TARC値
,
Th2免疫応答
Keyword:
汎発性環状肉芽腫
,
紫外線
,
血清IgE値
,
血清TARC値
,
Th2免疫応答
pp.214-217
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004417
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82歳,男性。農家。初診1カ月前より顔面,手背などの露光部にびまん性に紅斑が出現した。その後,顔面に不整形な紅褐色調の結節が出現し,両手背は著明な腫脹となった。生検にていずれの部位も柵状肉芽腫の像を認め,環状肉芽腫と診断した。ステロイド外用,タクロリムス軟膏,ミノサイクリンの投与を行ったが皮疹の改善はみられず,皮疹は体幹に拡大した。Narrowband-UVBを施行したところ,皮疹はさらに全身に拡大したため中止し,トラニラスト内服を追加し,皮疹は消退傾向となった。自験例では皮疹の汎発化に伴い,血清IgE値とTARC値の上昇を認めたが,日光曝露と紫外線治療によりTh2免疫応答が誘導され,マクロファージの活性化につながり,肉芽腫の進展に関与した可能性が考えられた。
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