Japanese
English
症例
急性転化とともに丹毒様癌の皮膚転移像を呈した慢性骨髄単球性白血病の1例
Chronic Myelomonocytic Leukemia Presenting Erysipeloid Cutaneous Metastasis in Association with Acute Blastic Crisis
太田 真由美
1
,
矢野 優美子
1
,
大森 康高
1
,
吉村 紫
1
,
出月 健夫
1
,
五十嵐 敦之
1
Mayumi OTA
1
,
Yumiko YANO
1
,
Yasutaka OHMORI
1
,
Yukari YOSHIMURA
1
,
Takeo IDEZUKI
1
,
Atsuyuki IGARASHI
1
1NTT東日本関東病院,皮膚科(主任:五十嵐敦之部長)
キーワード:
慢性骨髄単球性白血病
,
急性転化
,
皮膚浸潤
,
丹毒様癌
Keyword:
慢性骨髄単球性白血病
,
急性転化
,
皮膚浸潤
,
丹毒様癌
pp.1292-1296
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000886
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75歳,男性。慢性骨髄単球性白血病の診断で,1年前から当院血液内科にて定期観察中であった。また,3カ月前より水疱性類天疱瘡の診断でプレドニゾロン内服中であった。2016年10月中旬頃より,左上肢の疼痛,発赤,腫脹,硬結が出現した。白血病の皮膚浸潤や,蜂窩織炎・壊死性筋膜炎,帯状の分布から帯状疱疹などが鑑別となった。皮膚生検にて浸潤する細胞は核小体明瞭,核型不整なblastoid cellが主体であった。免疫組織化学的に浸潤する細胞は芽球様細胞にCD33,KP-1が陽性であった。慢性骨髄単球性白血病が急性転化し皮膚浸潤をきたしたと診断した。化学療法を開始し末血の白血球は減少したが,投与後7日目に肺への浸潤により死亡した。白血病では特異疹の出現はまれであるが,急性転化の前兆ともいわれ,予後は不良とされている。早急な診断・治療のために生検を積極的に行うべきと考えた。
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