Japanese
English
症例
非神経線維腫症患者において低悪性度悪性末梢神経鞘腫瘍を母地に生じた悪性末梢神経鞘腫瘍の1例
Malignant Peripheral Nerve Sheath Tumor Occurring from a Low Grade MPNST in a Patient without Neurofibromatosis 1
真島 瑛美
1
,
澤田 雄宇
1
,
西尾 大介
1
,
中村 元信
1
Emi MASHIMA
1
,
Yu SAWADA
1
,
Daisuke NISHIO
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学,皮膚科学教室(主任:中村元信教授)
キーワード:
悪性末梢神経鞘腫瘍
,
神経線維腫症
Keyword:
悪性末梢神経鞘腫瘍
,
神経線維腫症
pp.559-562
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000685
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91歳,男性。神経線維腫症1型(NF1)合併なし。7カ月前より急速に増大する左腰部の皮下腫瘤を主訴に当科を受診した。70×56mm大の分葉傾向のある腫瘤を認め,皮膚生検より低悪性度悪性末梢神経鞘腫瘍(low-grade MPNST)を疑い手術加療を行った。病理組織学的に腫瘍中心部に異型な核を有する紡錘形の細胞が束状に密に増殖し,免疫組織染色ではS100蛋白陽性のため,low-grade MPNSTを母地に発生したMPNSTと診断した。非NF1患者でのMPNSTはまれである。MPNSTは手術加療が第一選択であるが,術後再発率は高く,さらに非NF1患者は再発までの期間が長いため,長期間の注意深い経過観察が重要である。
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