Japanese
English
症例
夏期に再発を繰り返す角層下膿疱症の1例
Subcorneal Pustular Dermatosis with Repeated Recurrence in Summer
髙橋 彩
1
,
田口 良吉
1
,
井上 有美子
1
,
福田 知雄
1
,
寺木 祐一
1
Aya TAKAHASHI
1
,
Ryokichi TAGUCHI
1
,
Yumiko INOUE
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Yuichi TERAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
角層下膿疱症
,
夏期
,
再発
,
汗
,
汗管
Keyword:
角層下膿疱症
,
夏期
,
再発
,
汗
,
汗管
pp.228-230
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000577
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54歳,女性。20年ほど前より,汗をかくようになる6月頃に皮疹が出現し,秋頃に寛解を繰り返していた。初診時,体幹・四肢に鱗屑・痂皮を伴う紅斑が連圏状から蛇行状にみられ,一部で小水疱・小膿疱も散見された。病理組織学的に角層下膿疱を認め,表皮は不規則に肥厚していた。真皮浅層には好中球を混じる炎症細胞浸潤があり,汗管周囲により目立った。角層下膿疱症と診断し,ジアフェニルスルホン投与で皮疹は改善した。同剤を中止したところ,冬期は皮疹の再燃はなかったものの,翌年の夏期に再燃した。本邦における角層下膿疱症は夏期に発症・再発する症例が多く,自験例の経過や病理所見を考え併せると汗や発汗が発症に何らかの関与をしている可能性も推察された。
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