Japanese
English
症例
リンパ濾胞構造を示した皮膚形質細胞増多症の1例
Cutaneous Plasmacytosis Showing Lymphoid Follicle
宮野 薫
1
,
松岡 摩耶
1
,
齋藤 千尋
1
,
木村 聡子
1
,
門野 岳史
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
Kaoru MIYANO
1
,
Maya MATSUOKA
1
,
Chihiro SAITO
1
,
Satoko KIMURA
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Tamihiro KAWAKAMI
1
,
Yoshinao SOMA
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
キーワード:
皮膚形質細胞増多症
,
濾胞構造
Keyword:
皮膚形質細胞増多症
,
濾胞構造
pp.121-124
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000534
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48歳,女性。10年前より背部に自覚症状のない,浸潤を触れる褐色斑が出現した。病理組織では真皮内にリンパ濾胞構造がみられ,異型性に乏しい形質細胞が集塊をなしていた。免疫組織学的に免疫グロブリンκ鎖,λ鎖の陽性細胞比に偏りがなく,多クローン性と考えた。表在リンパ節腫脹や高γグロブリン血症は伴わず,IgG4の上昇は認めないことより皮膚形質細胞増多症と診断した。本症をリンパ濾胞の有無によって2群に分け,臨床経過や治療法を比較したが,両者に有意な差は認めなかった。形質細胞増多症は全身型へ移行する報告もあり,採血や画像検査を用いて慎重な経過観察をする必要があると考える。
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