Japanese
English
症例報告
リンパ節にサルコイド反応がみられた全身性形質細胞増多症の1例
A case of systemic plasmacytosis with sarcoid reaction in the lymph nodes
細川 僚子
1
,
舩越 建
1
,
齋藤 昌孝
1
,
海老原 全
1
,
塚田 唯子
2
,
横山 健次
2
,
岡本 真一郎
2
,
石河 晃
1
Ryoko HOSOKAWA
1
,
Takeru FUNAKOSHI
1
,
Masataka SAITO
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Yuiko TSUKADA
2
,
Kenji YOKOYAMA
2
,
Shinichiro OKAMOTO
2
,
Akira ISHIKO
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2慶應義塾大学医学部血液内科
1Department of Dermatology,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan
2Division of Hematology,Department of Medicine,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
皮膚形質細胞増多症
,
サルコイドーシス
,
サルコイド反応
Keyword:
皮膚形質細胞増多症
,
サルコイドーシス
,
サルコイド反応
pp.385-388
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102323
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要約 43歳,男性.10年前より体幹部に自覚症状を伴わない皮疹を認めていた.初診時,体幹部に多発散在する爪甲大までの浸潤を触れる紅褐色斑に加えて,腋窩・鼠径リンパ節腫脹がみられた.血液検査ではCRPの高値,ポリクローナルなIgGの増加,IL-6高値を呈し,M蛋白,B-J蛋白は認めなかった.皮膚およびリンパ節に組織学的に形質細胞の密な浸潤がみられたことから,全身性形質細胞増多症と診断した.さらにリンパ節には,非乾酪性肉芽腫が認められ,ぶどう膜炎の既往歴があったことから,サルコイドーシスの合併が疑われた.しかし,他臓器症状がなく,組織学的にも非乾酪性肉芽腫が散在性で数が少なく,周囲リンパ組織との境界が明瞭でないことから,全身性形質細胞増多症に対するサルコイド反応と考えた.
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