Japanese
English
症例
下着の当たる部分に一致したケブネル現象を示した環状扁平苔癬の1例
Annular Lichen Planus Appearing along the Region Pressed by Underclothes Showing Koebner Phenomenon
黒田 瑛里
1
,
門野 岳史
1
,
竹内 そら
1
,
松岡 摩耶
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
,
久保 佳多里
2
Eri KURODA
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Sora TAKEUCHI
1
,
Maya MATSUOKA
1
,
Tamihiro KAWAKAMI
1
,
Yoshinao SOMA
1
,
Kaori KUBO
2
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
2くぼ皮膚科クリニック,院長,川崎市
キーワード:
ケブネル現象
,
環状扁平苔癬
Keyword:
ケブネル現象
,
環状扁平苔癬
pp.1259-1261
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000878
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60歳,女性。約4カ月前より前胸部に紅色丘疹が出現し,徐々に拡大した。前胸部中央から左乳房下部にかけて半米粒大の紅褐色丘疹が多発し,一部の丘疹は環状に配列して中央に淡紅色の萎縮を伴っていた。病理学的所見では,真皮に帯状のリンパ球浸潤があり,表皮基底層に液状変性とCivatte小体がみられ,臨床像とあわせて,papule-formed ring型の環状扁平苔癬と診断した。治療としてベタメタゾン吉草酸エステル軟膏外用を行ったところ,皮疹は平坦化した。丘疹の分布が下着の当たる部位に一致していたことにより,発症機序として下着の圧迫や摩擦によるケブネル現象が考えられた。
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