Japanese
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特集 薬疹・薬物障害
パニツムマブ投与中に多発皮膚潰瘍を認めた1例
Multiple Skin Ulceration during Chemotherapy Using Panitumumab
八束 和樹
1
,
松本 圭子
1
,
岡崎 秀規
1
,
定本 靖司
1
Kazuki YATSUZUKA
1
,
Keiko MATSUMOTO
1
,
Hidenori OKAZAKI
1
,
Yasushi SADAMOTO
1
1愛媛県立中央病院,皮膚科(主任:定本靖司主任部長)
キーワード:
パニツムマブ
,
EGFR阻害薬
,
痤瘡様皮疹
,
皮膚潰瘍
Keyword:
パニツムマブ
,
EGFR阻害薬
,
痤瘡様皮疹
,
皮膚潰瘍
pp.19-23
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000509
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44歳,男性。下行結腸癌のリンパ節転移,肺転移に対して,パニツムマブを含む多剤併用化学療法を開始した。投与開始1週間で痤瘡様皮疹が出現し,その後も軽快,増悪を繰り返しながら,5カ月目頃より一部が潰瘍化した。7カ月目には上背部,肩,前腕伸側に強い疼痛を伴う潰瘍を認めたため,化学療法を休薬し,ミノサイクリン塩酸塩内服およびステロイド外用で加療し,3週間で完全に上皮化した。病理組織では,多数の好中球を含む痂皮を付す潰瘍形成と真皮上層血管周囲の炎症細胞浸潤を認めた。自験例と同様なパニツムマブによる痤瘡様皮疹の潰瘍化を認めた報告は,国内外で1例のみであり,非常にまれと思われた。
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