Japanese
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特集 薬疹・薬物障害
ニボルマブによる扁平苔癬型薬疹の1例
Lichenoid Drug Eruption Induced by Nivolmab
川島 啓道
1
,
飛田 泰斗史
1
,
石倉 久嗣
2
,
組橋 由記
3
Hiromichi KAWASHIMA
1
,
Yasutoshi HIDA
1
,
Hisashi ISHIKURA
2
,
Yuki KUMIHASHI
3
1徳島赤十字病院,皮膚科(主任:飛田泰斗史部長)
2同,呼吸器外科,部長
3同,薬剤部
キーワード:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
扁平苔癬型薬疹
,
免疫関連有害事象
Keyword:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
扁平苔癬型薬疹
,
免疫関連有害事象
pp.17-21
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001149
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64歳,女性。肺腺癌に対してニボルマブの投与を開始した。投与4カ月後,掌蹠に紅斑が出現し四肢に拡大した。臨床像・病理所見より,ニボルマブによる扁平苔癬型薬疹と診断した。その後,口腔内にびらんも出現し,摂食障害を生じた。プレドニゾロン30mg/日より開始し,皮疹・粘膜疹の軽快とともに漸減中止した。ニボルマブ投与を再開したが,皮疹・粘膜疹は再燃しなかった。ニボルマブによる扁平苔癬型薬疹は,通常はステロイド外用のみで軽快する。しかし,自験例のように口腔内病変が出現した場合,ステロイド全身投与が必要になる場合もある。ステロイド外用,内服を駆使し,可能な限り苦痛を減らして癌治療を継続することが大切である。
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