Japanese
English
症例
ニボルマブの投与にて乾癬様皮疹をきたした1例
Psoriasiform Rash Caused by Nivolumab
園山 浩子
1
,
佐々木 諒
1
,
増野 年彦
1
Hiroko SONOYAMA
1
,
Ryo SASAKI
1
,
Toshihiko MASHINO
1
1広島赤十字・原爆病院,皮膚科(主任:増野年彦部長)
キーワード:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象
,
乾癬様皮疹
,
ステロイド
Keyword:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
免疫関連有害事象
,
乾癬様皮疹
,
ステロイド
pp.1667-1670
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001633
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77歳,男性。肺癌に対しニボルマブによる化学療法を開始された。2年経過後,略全身に厚い鱗屑を伴う紅斑が出現し,ニボルマブ中止後も遷延した。病理組織学的に表皮突起の延長と,角層内の好中球浸潤がみられ,ニボルマブによる乾癬様皮疹と考えた。ステロイド,ビタミンD3での外用加療を開始したが症状の改善はなく,エトレチナート内服を追加した。効果はみられたが副作用のため,減量を余儀なくされた。ステロイド内服を併用し継続加療したところ,皮疹は徐々に軽快傾向となり,ニボルマブ中止7カ月後に皮疹は略治した。近年ニボルマブを含む免疫チェックポイント阻害薬は適応拡大に伴い使用される例が増加している。免疫関連有害事象は薬剤中止後も長期にわたって持続することがあり注意が必要である。
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