症例
紫斑を呈した乳癌皮膚転移の1 例
竹内 博美
1
,
笹尾 ゆき
1
,
岩原 邦夫
1
1,江東病院,皮膚科(主任:岩原邦夫部長)
キーワード:
紫斑
,
乳癌
,
皮膚転移
Keyword:
紫斑
,
乳癌
,
皮膚転移
pp.1901-1903
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000368
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53 歳,女性。2013 年に左乳癌,2015 年には右乳癌,腋窩リンパ節転移の診断で手術を施行し術後療法中であった。2016 年4 月中旬より左腰部に紫斑が出現し当科を受診した。初診時,わずかに浸潤を触れる紅色〜紫紅色の紫斑がみられた。経過観察したが,消失しないため皮膚生検を施行し,病理組織学的所見より浸潤型乳管癌の皮膚転移と診断した。自験例は皮膚転移が紫斑というまれな臨床像を呈した。悪性腫瘍を加療中に浸潤を触れる消失しない紫斑を診察した際には皮膚転移を疑い,皮膚生検の必要があると考えた。
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