症例
腋窩部副乳に発生した葉状腫瘍の1 例
村山 喬之
1
,
緒方 大
1
,
品田 美奈子
1
,
中村 晃一郎
1
,
倉持 朗
1
,
土田 哲也
1
1埼玉医科大学,皮膚科学教室(主任:土田哲也教授)
キーワード:
葉状腫瘍
,
副乳
Keyword:
葉状腫瘍
,
副乳
pp.1897-1900
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000367
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41 歳,女性。約2 カ月前より左腋窩に皮下腫瘤が出現し,徐々に増大したため当科を受診した。左腋窩皮下に55×45×25 mm 大,弾性軟で下床との可動性良好な腫瘤を認めた。臨床的に脂肪腫を考えたが,超音波検査では神経鞘腫の可能性も考慮された。全身麻酔下に全摘出術を施行した。病理組織学的に,腫瘤は粘液質を主体とする間質成分に富み,葉状に分岐する腺管を多数伴った。副乳より発生した葉状腫瘍と診断した。これまで外科領域からの報告例が多いが,皮下腫瘤を主訴として,患者が皮膚科を受診する場合も想定されるため,皮膚科医が知っておくべき疾患と考えた。
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