症例
Bednar 腫瘍の1 例
吉田 紗彩
1
,
芳賀 貴裕
1
,
玉渕 恵里佳
1
,
水芦 政人
1
,
相場 節也
1
1東北大学病院,皮膚科(主任:相場節也教授)
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫
,
Bednar腫瘍
,
メラノサイト
,
免疫染色
,
間葉系幹細胞
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫
,
Bednar腫瘍
,
メラノサイト
,
免疫染色
,
間葉系幹細胞
pp.1904-1906
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000369
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42 歳,女性。約15 年前に,腰部の結節に気づいた。徐々に大きくなってきたため,近医を受診した。皮膚生検により,隆起性皮膚線維肉腫と診断され,当科を紹介受診した。病理組織学的に,真皮から皮下脂肪組織にかけて紡錘形の腫瘍細胞が花むしろ状配列をなしてびまん性に増殖していた。腫瘍内にはメラニン顆粒を豊富に含んだ円形ないし紡錘形,また突起を伸ばした細胞が多数混在していた。免疫染色の結果からBednar 腫瘍と診断した。Bednar 腫瘍は隆起性皮膚線維肉腫の1 型として認識されているが,メラノサイトが混在する理由について,われわれは本腫瘍の起源が間葉系幹細胞由来であるという報告がその理由を裏付けていると考えた。
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