Japanese
English
症例報告
紫斑を主徴とし著明な癌性塞栓像がみられた転移性乳癌の1例
A case of skin metastasis of breast cancer presenting as purpura
玉城 裕妃子
1
,
荒木 絵里
1
,
高瀬 早和子
1
,
堀口 裕治
1
,
鍛 利幸
2
,
新宅 雅幸
3
Yukiko TAMAKI
1
,
Eri ARAKI
1
,
Sawako TAKASE
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Toshiyuki KITAI
2
,
Masayuki SHINTAKU
3
1大阪赤十字病院皮膚科
2大阪赤十字病院外科
3大阪赤十字病院病理
1Department of Dermatology,Osaka Red Cross Hospital
2Department of Surgery,Osaka Red Cross Hospital
3Department of Pathology,Osaka Red Cross Hospital
キーワード:
紫斑
,
乳癌
,
腫瘍塞栓
Keyword:
紫斑
,
乳癌
,
腫瘍塞栓
pp.1124-1126
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100314
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要約
66歳,女性.2003年6月,右乳房の発赤と腫脹を認め,当院外科で乳癌と診断された.骨転移のため手術は施行せず,化学療法を開始した.2004年3月,右乳房に不整形の環状の紫斑を認め,当科を受診した.初診時,打撲による外傷性紫斑を疑い2週間の経過観察を行ったところ,徐々に拡大し疼痛を認めたため皮膚生検を行った.真皮内の微小血管に腫瘍塞栓を認め,腫瘍の血管内塞栓に赤血球が捕捉されていたが,組織内への出血はなかった.患者は,PETで異常所見を認めなかったため,右乳房全摘出手術を施行した.本例では全身の微小血管に播種されている可能性が高く,予後不良と考えた.
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