Japanese
English
特集 水疱症
非小細胞肺癌に伴う水疱性類天疱瘡に対し二重濾過血漿交換療法,免疫グロブリン大量静注療法を施行した1例
Paraneoplastic bullous pemphigoid in association with non-small cell lung cancer treated with double filtration plasmapheresis and intravenous immunoglobulin
道下 可奈子
1
,
竹内 博美
1
,
岩原 邦夫
1
,
加賀 麻弥
1
Kanako MICHISHITA
1
,
Hiromi TAKEUCHI
1
,
Kunio IWAHARA
1
,
Maya KAGA
1
1江東病院,皮膚科
キーワード:
肺癌
,
水疱性類天疱瘡
,
二重濾過血漿交換療法
,
免疫グロブリン大量静注療法
Keyword:
肺癌
,
水疱性類天疱瘡
,
二重濾過血漿交換療法
,
免疫グロブリン大量静注療法
pp.1331-1335
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004100
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74歳,男性。数週間前からの体幹,四肢の瘙痒と紅斑を主訴に当科を受診した。病理組織学的に水疱性類天疱瘡と診断した。皮疹出現と同時期より体重減少,食欲低下があり,全身精査で肺癌が判明した。化学療法とプレドニゾロン内服で加療されたが水疱が多数新生した。二重濾過血漿交換療法,免疫グロブリン大量静注療法を併用し皮疹は軽快したが,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌血症,肺膿瘍,間質性肺炎,誤嚥性肺炎,肝転移により死亡した。担癌患者ではステロイド増量が困難な場合があり,ステロイド抵抗性の指摘もあるが,二重濾過血漿交換療法,免疫グロブリン大量静注療法など免疫抑制状態となりにくい治療の選択は有用であると考える。
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