症例報告
ブリモニジン酒石酸塩点眼による角膜実質混濁を認めた1例
岡橋 昌己
1
,
原 雄将
1
,
山上 聡
1
1日本大学医学部視覚科学系眼科学分野
キーワード:
ブリモニジン酒石酸塩点眼
,
角膜実質混濁
,
前眼部OCT
,
brimonidine tartrate instillation
,
corneal stroma opacity
,
anterior segment optical coherence tomography
,
AS-OCT
,
CASIA2Ⓡ
Keyword:
ブリモニジン酒石酸塩点眼
,
角膜実質混濁
,
前眼部OCT
,
brimonidine tartrate instillation
,
corneal stroma opacity
,
anterior segment optical coherence tomography
,
AS-OCT
,
CASIA2Ⓡ
pp.691-695
発行日 2022年7月5日
Published Date 2022/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002703
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ブリモニジン酒石酸塩点眼(アイファガンⓇ,以下BT)により角膜実質混濁を生じた1例を経験したので報告する。症例は69歳,男性。両眼へのBT点眼中に右眼の視力低下を自覚した。両眼に角膜混濁と角膜輪部周辺部から角膜実質への血管侵入を,前眼部光干渉断層計(前眼部OCT)では実質中央部に混濁病変を認めた。BTを中止し副腎皮質ステロイドの点眼を開始した。経過途中で眼圧上昇を認めたため,副腎皮質ステロイド点眼は中止した。最終受診時,細隙灯顕微鏡ならびに前眼部OCTでの右眼の混濁の改善と視力の改善,左眼の混濁の消退を認めた。BT点眼中は角膜混濁の早期発見が重要であり,前眼部OCTは混濁病変の評価に有用である。
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