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目的
ブリモニジン酒石酸塩(α2)点眼薬とブリンゾラミド(CAI)点眼薬の併用使用からα2/CAI配合点眼薬へ変更後の眼圧変化を検討した。
症例
2020年9月から2021年6月に和歌山県立医科大学附属病院および関連病院4施設においてα2とCAIの併用使用からα2/CAI配合点眼薬へ変更した緑内障33例33眼(全症例)。点眼変更前の眼圧は13.5±2.7mmHg。緑内障点眼薬スコア3点以下(ロースコア群:10例)と4点以上(ハイスコア群:23例)の2群に分けた。他の点眼薬を併用している症例を含み,両眼対象となる症例は左眼に統一した。緑内障点眼薬スコアは緑内障点眼薬1成分を1点,ダイアモックス内服を2点と定義した。
方法
全症例,ロースコア群,ハイスコア群における点眼変更前と変更1,3か月後の眼圧を比較した。全症例,ロースコア群は多重比較検定(Tukey-Kramer法,有意水準を5%に設定),ハイスコア群は多重比較検定(Steel-Dwass法,有意水準を5%に設定)で統計学的検討を行った。
結果
ロースコア群,ハイスコア群の点眼変更前眼圧は各々14.0±3.5mmHg,13.2±2.3mmHgであった。全症例,ロースコア群,ハイスコア群の点眼変更1か月後の眼圧は各々12.5±3.1mmHg,12.9±3.9mmHg,12.3±2.8mmHgで,3か月後の眼圧は各々12.9±3.1mmHg,13.0±4.0mmHg,12.8±2.8mmHgであり,各々有意差がなかった(P>0.0.5)。
結論
併用する緑内障点眼薬数によらず,α2とCAI併用投与からα2/CAI配合点眼薬への変更1か月後,3か月後で眼圧には変化がなかった。α2とCAI併用使用に比してα2/CAI配合点眼薬の眼圧下降効果は非劣性であることが示唆された。
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