私の経験
眼皮膚白皮症に対する白内障手術の経験
安田 慎吾
1
,
住岡 孝吉
1
,
雑賀 司珠也
1
1和歌山県立医科大学眼科学教室
キーワード:
眼皮膚白皮症
,
白内障手術
,
白子眼底
,
結膜下灌流
Keyword:
眼皮膚白皮症
,
白内障手術
,
白子眼底
,
結膜下灌流
pp.481-486
発行日 2022年5月5日
Published Date 2022/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002623
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
角膜乱視を有する眼皮膚白皮症患者に対する白内障手術を経験した。症例は73歳女性。視力は右眼0.01(0.02×S−15.00D),左眼0.02(0.02×S−20.00D)で,眼圧は右眼8.0mmHg,左眼7.5mmHgであった。虹彩は両眼とも灰白色で,眼底は白子眼底であった。前眼部光干渉断層撮影(optical coherence tomography:OCT)で角膜厚減少と凸状の角膜形状を呈していた。両眼に水平眼振と内斜視を認めた。両眼同時白内障手術(上方結膜切開と輪部強角膜切開創からの超音波乳化吸引術と眼内レンズ挿入術)を施行し,右眼の手術中に角膜が薄いことが原因と考えられる歪みが生じたが,眼球を正位にすることで安全に手術が行えた。白内障手術時に上方結膜切開部からの結膜下灌流が生じた。僚眼手術時には結膜切開創を大きくすることで予防が可能であった。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.