症例
消化器悪性腫瘍の診断に先行したSister Mary Joseph's Noduleの2例
北島 麻耶子
1
,
須永 真司
,
須永 亮
,
足立 真
1労働者健康安全機構関東労災病院 皮膚科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
肝静脈
,
肝動脈
,
腫瘍侵入性
,
腫瘍播種
,
膵臓腫瘍
,
生検
,
腺癌
,
腹膜腫瘍
,
門脈
,
血管腫瘍
,
Sister Mary Joseph結節
,
腹部CT
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Biopsy
,
Hepatic Artery
,
Hepatic Veins
,
Peritoneal Neoplasms
,
Neoplasm Seeding
,
Pancreatic Neoplasms
,
Neoplasm Invasiveness
,
Portal Vein
,
Sigmoid Neoplasms
,
Vascular Neoplasms
,
Sister Mary Joseph's Nodule
pp.637-641
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237904
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症例1は88歳女で、臍部の疼痛・出血を主訴とした。2週間前より腫瘤を自覚し、初診時臍部に1cm大の痂皮を付した紫紅色の結節を認め、皮膚生検で腺癌と診断された。腫瘍マーカーの上昇を認め、腹部造影CTにて膵癌の転移によるSister Mary Joseph's nodule(SMJN)と診断し、年齢を考慮し緩和医療を行った。症例2は64歳女で、1ヵ月前より全身倦怠感・食欲不振を自覚し、臍部に2.5cm大の一部表面が潰瘍化した紅色腫瘤を認め、皮膚生検で腺癌と診断された。腫瘍マーカーは上昇を認め、下部消化管内視鏡検査でS状結腸癌の転移によるSMJNと診断し、手術適応はなかったため緩和医療を行った。
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