症例
皮膚白血球破砕性血管炎を契機にSjoegren症候群と診断した1例
石月 翔一郎
1
,
沖山 奈緒子
,
結束 怜子
,
齊藤 明允
,
藤本 学
1筑波大学 医学医療系皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
Sjoegren症候群
,
クリオグロブリン血症
,
経口投与
,
妊娠合併症-心臓血管系
,
直接蛍光抗体法
,
血管炎-皮膚白血球破砕性
,
Evans症候群
Keyword:
Administration, Oral
,
Cryoglobulinemia
,
Prednisolone
,
Pregnancy Complications, Cardiovascular
,
Sjogren's Syndrome
,
Vasculitis, Leukocytoclastic, Cutaneous
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
pp.477-481
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233476
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20歳女性。2年前より両側下腿に点状紫斑の出現と消失を繰り返していた。妊娠を契機に紫斑の出現が頻回となり、範囲も拡大してきたため、紹介となった。下肢の紫斑は病理組織学的に皮膚白血球破砕性血管炎で、血管壁の免疫グロブリンIgAとIgM、C3の沈着ほか、血清クリオグロブリン陽性が認められたことからクリオグロブリン血栓性血管炎によるものと診断した。また、涙液・唾液分泌低下、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体陽性、口唇唾液腺生検所見よりクリオグロブリン血症の基礎疾患はSjoegren症候群があることが示唆され、更にEvans症候群の合併も判明した。プレドニゾロンの内服加療を開始したところ、紫斑は消退した。
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