特集 滲出性紅斑とその周辺
臨床例
浸潤性紅斑を呈し、自己免疫性肝炎を合併したSjoegren症候群
三津山 信治
1
,
有馬 由美
,
安部 文人
,
木村 雅明
,
吉田 正己
,
樋口 哲也
1東邦大学医療センター佐倉病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
Sjoegren症候群
,
紅斑
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
皮膚筋炎
,
肝炎-自己免疫性
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Dermatomyositis
,
Erythema
,
Prednisolone
,
Sjogren's Syndrome
,
Hepatitis, Autoimmune
pp.163-166
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014189107
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<症例のポイント>全身に浸潤性紅斑が多発し、自己免疫性肝炎を合併したSjoegren症候群の1例を報告する。皮膚組織所見では、真皮血管周囲、付属器周囲への炎症細胞浸潤がみられ、Sjoegren症候群の紅斑に矛盾しない組織所見であった。真皮中層から下層では組織球が膠原線維束間に浸潤し、interstitial granulomatous dermatitis(以下、IGD)の組織所見も呈していた。本邦・海外報告例を検索しえた限りでは、Sjoegren症候群、自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis:AIH)、IGDの3つの病態を合併した報告例はみられなかった。全身に多発する浸潤性紅斑をみた場合には、Sjoegren症候群を鑑別する必要がある。皮膚症状の強い、または肝障害を呈するSjoegren症候群をみた場合には、自己免疫性肝疾患の合併を念頭におき、精査する必要がある。
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