特集 血管炎・血行障害
IgG4関連疾患にみられた白血球破砕性血管炎の1例
三神 絵理奈
1
,
又吉 武光
,
高山 良子
,
福田 健
,
川名 誠司
,
佐伯 秀久
1日本医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
IgG
,
Prednisolone
,
下肢
,
高ガンマグロブリン血症
,
自己免疫疾患
,
紫斑病
,
膵炎
,
血管炎-皮膚白血球破砕性
,
腫脹
,
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引法
,
腹部CT
Keyword:
Autoimmune Diseases
,
Hypergammaglobulinemia
,
Immunoglobulin G
,
Pancreatitis
,
Purpura
,
Prednisolone
,
Vasculitis, Leukocytoclastic, Cutaneous
,
Lower Extremity
,
Endoscopic Ultrasound-Guided Fine Needle Aspiration
pp.549-553
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237885
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54歳男。急性膵炎治療中に出現した下肢の触知性紫斑を主訴とした。病理組織学的に白血球破砕性血管炎を認め、蛍光抗体直接法は陰性であった。腹部造影CTでは膵臓のびまん性腫大と直腸周囲の脂肪組織濃度上昇を認め、ガリウムシンチグラフィでは全身に多発する炎症性病変を認めた。膵臓の超音波内視鏡下穿刺吸引生検でIgG4陽性の形質細胞浸潤を認め、血清IgG4も高値であったことから、IgG4関連疾患とそれに伴って出現した皮膚白血球破砕性血管炎と診断した。プレドニゾロン(PSL)40mg/日投与により膵炎を含めた炎症所見と紫斑は改善した。PSLを7.5mg/日まで漸減したところ自己免疫性膵炎の再燃を認めたため、20mg/日に増量し外来で漸減中である。
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