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Sjoegren症候群にみられた白血球破砕性血管炎の1例
大原 香子
1
1大原医院
キーワード:
Sjoegren症候群
,
血管炎-皮膚白血球破砕性
,
待機療法
,
Schirmerテスト
,
紅斑-環状
,
紅斑-点状
Keyword:
Sjogren's Syndrome
,
Vasculitis, Leukocytoclastic, Cutaneous
,
Watchful Waiting
pp.124-125
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115834
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55歳女。Sjoegren症候群(SjS)でmucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫の発症に留意している症例であり、13年前より浸潤性紅斑が散発していた。2015年11月に左下腿部に紫斑を伴う紅斑が出現し、受診時には左下腿外側に疼痛、そう痒を欠く点状紅斑、点状紫斑からなる8×5cm大の斑を認め、SjSに伴う紫斑を考えた。血液検査では白血球減少、γ-グロブリンとIgGの上昇を示し、辺縁部からの皮膚生検では真皮上層の小血管周囲に好中球、リンパ球、好酸球の浸潤、赤血球の血管外漏出や核の破壊像を認めた。紫斑は無治療で10日後に治癒し、その後再燃はない。SjSに伴う紫斑は高γ-グロブリン血症性紫斑であることが多いが、自験例は臨床所見、病理組織学的所見、治療経過より白血球破砕性血管炎と診断した。
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