特集 全身症状を伴う皮膚疾患(1)
臨床例
十二指腸からの出血を併発したアナフィラクトイド紫斑
中村 友果
1
,
根本 圭
,
武藤 正彦
,
西川 潤
1山口大学 大学院医学系研究科皮膚科学分野
キーワード:
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
紫斑病-Schoenlein-Henoch
,
十二指腸鏡法
,
十二指腸疾患
,
消化管出血
,
鑑別診断
,
直接蛍光抗体法
,
血管炎-皮膚白血球破砕性
,
パルス療法(薬物療法)
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Duodenal Diseases
,
Duodenoscopy
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Methylprednisolone
,
Purpura, Schoenlein-Henoch
,
Prednisolone
,
Vasculitis, Leukocytoclastic, Cutaneous
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
,
Pulse Therapy, Drug
pp.739-742
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014044959
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<症例のポイント>アナフィラクトイド紫斑は皮膚病変のみでなく、腹部症状、関節症状、腎症状など多彩な臨床像を呈する、IgA免疫複合体の関与する細小血管の壊死性血管炎である。消化管病変に対しては比較的高用量のステロイドが必要となる症例が多く、自験例でもプレドニゾロン30mg/dayの初期投与量では反応不良であり、ステロイドの増量が必要であった。紫斑病性腎炎については遅れて出現することがあり、腎不全に至ってしまう場合もあるため、慎重な経過観察が必要である。
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