臨床
転子下骨折に対するlong Gamma nail使用症例の至適挿入位置に関する検討
鈴木 卓
1
,
酒井 剛
,
白井 雄
,
菱川 剛
,
黒住 健人
,
新藤 正輝
1帝京大学医学部附属病院 外傷センター
キーワード:
X線診断
,
X線透視検査
,
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
後向き研究
,
治療成績
Keyword:
Bone Nails
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Fluoroscopy
,
Hip Fractures
,
Radiography
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
pp.229-234
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016167425
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大腿骨転子下骨折に対してlong Gamma nailを用いて内固定した45例を対象に、至適挿入位置に関する検討を行った。その結果、術前X線像でテンプレートを用いて至適髄内釘挿入位置を計測すると、最頻値は大転子頂部付近であったが、平均では2.5mm大転子頂部より内側に位置していた。術後X線による計測では、実際に挿入されていたのは平均で大転子頂部より0.4mm外側に位置していた。術後内外反角度は平均で2.0°内反変形を示し、8例では5°以上の内反がみられた。至適挿入位置からの外側偏位量と術後内反変形角度の関係を検討すると、相関関係0.71と強い相関を示した。今回の結果から、大腿骨転子下骨折に対するlong Gamma nail固定では、大転子部頂部より内側に挿入することで、内反変形遺残症例を減らせる可能性が示唆された。
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