経験
Temporary vascular shuntを用いた阻血性四肢外傷の治療経験
森井 北斗
1
,
井口 浩一
,
澤野 誠
,
杉山 聡
1埼玉医科大学総合医療センター 高度救命救急センター
キーワード:
下肢外傷
,
虚血
,
血管外科
,
肢切断術
,
上肢外傷
,
X線CT
,
失血-外科
,
治療成績
,
治療までの期間
,
手術時間
,
バイパス術
Keyword:
Arm Injuries
,
Amputation
,
Ischemia
,
Leg Injuries
,
Vascular Surgical Procedures
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Operative Time
,
Time-to-Treatment
pp.235-238
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016167426
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阻血性四肢外傷に対してtemporary vascular shunt(TVS)を用いて治療を行った7例の治療経過について検討した。男性6例、女性1例で、平均年齢は47歳であった。損傷部位は上腕4例、前腕1例、下腿2例であった。その結果、患肢温存が可能であった症例は4例で、3例は再建後切断となった。受傷からTVSまでの時間は平均267分、初回手術時間は平均420分、手術出血量は開腹手術と同時手術を行った1例を除くと平均1855mlであった。阻血性四肢外傷の分類は、血管損傷型が2例、不全断裂型が3例、完全断裂型が2例であった。最終的に切断となった3例の切断原因は、ヘパリン起因性血小板減少症による全身状態の悪化、再建後の静脈血栓、術後大量出血が各1例であった。再建群と再建後切断群の比較では、阻血時間、手術時間、出血量は両群間で有意差がなかった。
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