骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その1)
骨盤・下肢 大腿骨近位部(頸部・転子部) 大腿骨転子部骨折AO分類31-A2.3および31-A3に対するcephalomedullary short nailの治療成績
酒井 康臣
1
,
中島 浩敦
,
大野 徹二郎
,
安藤 友樹
,
大野 祐輔
,
高津 哲郎
,
中野 健二
1岐阜県立多治見病院 整形外科
キーワード:
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
大腿骨頸部骨折
,
外傷重症度指標
,
治療成績
Keyword:
Bone Nails
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Femoral Neck Fractures
,
Hip Fractures
,
Trauma Severity Indices
,
Treatment Outcome
pp.82-85
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017077769
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対象は2014年4月~2016年5月の31例(男3例、女28例、平均年齢80.2歳)で、AO分類31-A2.3が18例、A3.1が6例、A3.2が2例、A3.3が5例であった。ネイル径は可能な限り太いものを選択して横止めスクリューは必ず2本挿入し、閉鎖性に整復して骨接合術を行い、整復不良例は小切開を加えて整復した。3ヵ月以上経過観察できた26例すべてで骨癒合が得られ、そのうち受傷前歩行能力を再獲得できたのは18例、独歩から杖歩行可能となった例が2例、杖などの補助具を使用した歩行から車椅子移乗が可能となったのが6例であった。過度のtelescope、内反変形、カットアウト、ネイル折損などの合併症は認めなかった。
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