発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013197287
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異なる特徴を持つ4種類の髄内釘を用いて施術した大腿骨転子部骨折を対象として、髄内釘別に手術時間、出血量、術後テレスコーピング量を検討した。内訳はintertrochanteric antegrade nail(InterTAN)群30例、Gamma 3群35例、MultiFix群55例、Proximal Femoral Nail Antirotation群24例であり、手術時の年齢、性別、術中出血量に有意な群間差はなかった。手術時間はGamma 3群がInterTAN群よりも有意に短かったが、他群間に有意差はなく、また平均術後テレスコーピング量はInterTAN群が他の3群よりも有意に少なかった。術中骨折部に圧迫をかけ、その位置を保持できる唯一のシステムであるInterTANは、大腿骨転子部骨折に対して初期固定が得られる有効な固定材料であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013