症例と治験
小児大腿骨頸部単発性骨嚢腫の病的骨折後に大腿骨頭壊死をきたした1例
中島 浩敦
1
,
細野 幸三
1岐阜県立多治見病院 整形外科
キーワード:
Durapatite
,
X線診断
,
内固定法
,
骨折-特発性
,
骨ネイル
,
骨嚢胞
,
MRI
,
大腿骨頸部
,
大腿骨頸部骨折
,
大腿骨頭壊死
,
体内埋込み具の除去
,
内反股
,
骨穿孔法
Keyword:
Bone Cysts
,
Bone Nails
,
Fractures, Spontaneous
,
Fracture Fixation, Internal
,
Femoral Neck Fractures
,
Femur Head Necrosis
,
Femur Neck
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Durapatite
,
Device Removal
,
Coxa Vara
pp.114-118
発行日 2018年1月19日
Published Date 2018/1/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018182393
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10歳男児。主訴は右股関節痛、歩行困難であった。9ヵ月前に大腿骨頸部単発性骨嚢腫に対し骨穿孔術およびハイドロキシアパタイト中空螺子留置を行っていた。単純X線で大腿骨頸部に骨嚢腫の残存とDelbet-Colonna分類II型の骨折を認め、受傷翌日に閉鎖的整復および5.5mm中空螺子による骨接合術を行った。坐骨支持装具装着による免荷を行ったが、骨接合術後6ヵ月の単純X線にて骨頭荷重部外側に骨透亮像を認め、MRIでは骨頭荷重部にT1・T2強調像ともに低輝度の領域を認め、骨頭壊死と診断した。引き続き免荷を厳守し、骨接合術後1年6ヵ月時には骨頭荷重部のT1・T2強調像ともに正常骨髄と等輝度になり、骨癒合も得られたため、全荷重歩行を許可し抜釘を行った。骨接合後6年半現在、脚長差は2cmで、単純X線像上大腿骨頸部の短縮、内反股、骨頭の軽度扁平化、および嚢腫の残存を認めるが、運動部に入部し活躍している。
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