発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040979
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11歳女.交通外傷にて右脛腓骨骨幹部開放骨折を認め,観血的骨接合術を行った.しかし,座位にて右股関節痛を訴え,X線像を施行したところ右大腿骨頸部骨折が判明し,非観血的に整復し内固定を行った.以後は経時的に画像検査を行い,受傷後約6ヵ月のX線で骨癒合を認めたため抜釘術を施行したが,MRI T1強調像で骨頭内側に低信号のバンド像が認められた.その後,MRIで骨頭荷重部の輝度変化を認めなかったため部分荷重を開始し,全荷重とした.しかし,約11ヵ月後に右股部痛が出現し,X線像で荷重部に骨頭陥没を認めた.疼痛はすぐに消失したため免荷を再開し,徐々にT1強調画像で荷重部領域の輝度が回復・拡大したため部分荷重を開始し,骨頭陥没が起こらないことを確認しながら全荷重とした.脂肪抑制T2強調画像では骨頭荷重部の高輝度領域がみられていたが,徐々に減少した.現在,T1強調画像では依然として骨頭中心部に低輝度領域が残存している.また,X線像では頸部の短縮および骨頭中心部の骨硬化像を認めるが,骨頭の形状はほぼ保たれている
©Nankodo Co., Ltd., 2005