特集 血栓・止血の異常を理解する―広くて深い基礎知識
[Chapter 3] 血栓・止血に関連する薬剤
ヘパリン類,argatroban
樋口 敬和
1
1獨協医科大学埼玉医療センター 輸血部
キーワード:
ヘパリン類
,
未分画ヘパリン
,
低分子ヘパリン
,
argatroban
Keyword:
ヘパリン類
,
未分画ヘパリン
,
低分子ヘパリン
,
argatroban
pp.811-814
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_811
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▪今日では低分子ヘパリン,ヘパリノイド,合成Ⅹa阻害薬などのヘパリン類や,直接経口抗凝固薬(DOAC)などのより新しい抗凝固薬が使用される機会が多くなっているが,未分画ヘパリンは半世紀以上の使用実績がある抗凝固薬で,依然として使用される場面は多い.
▪薬剤の種類が増えて,ヘパリン類に含まれる各薬剤の抗凝固作用と出血のバランスやほかの特性,適応などを考慮した抗凝固薬の選択が重要である.
▪ヘパリン投与時は,出血性副作用にとくに留意するが,ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)にも注意が必要である.
▪argatrobanは合成抗トロンビン薬で,急性期脳血栓症,HITの際の抗凝固療法などに使用される.
© Nankodo Co., Ltd., 2023