特集 CKD患者を診たら―最近のCKD診療の知見とその活かし方
CKD患者のマネジメント
貧血の治療
安倍 寛子
1
,
田中 哲洋
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
キーワード:
腎性貧血
,
HIF-PH
,
エリスロポエチン
,
低酸素誘導因子
Keyword:
腎性貧血
,
HIF-PH
,
エリスロポエチン
,
低酸素誘導因子
pp.1009-1014
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_1009
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Summary
▪腎性貧血の主な原因は,腎臓においてヘモグロビンの低下に見合った十分量のエリスロポエチンが産生されないことである.
▪貧血は独立したCKDの進行要因であるとともに,心不全の独立した増悪因子でもあることから,腎性貧血の治療は非常に重要である.
▪現在の治療の中心は,赤血球造血刺激因子製剤(ESA)と鉄補充である.
▪新規の腎性貧血治療薬として経口のHIF-PH阻害薬が開発され,とくに機能的鉄欠乏のある患者などへの効果が期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2021