Japanese
English
増刊号 腎代替療法のすべて
【第9章 透析患者の合併症】
19 鉄欠乏性貧血・鉄利用障害
Iron deficiency anemia and impaired iron utilization as complications of dialysis patients
本田 浩一
1
,
林 純一
1
Honda Hirokazu
1
,
Hayashi Jyunichi
1
1昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門
キーワード:
エリスロフェロン
,
フェロポーチン
,
FGF23
,
ヘプシジン25
,
低酸素誘導因子
Keyword:
エリスロフェロン
,
フェロポーチン
,
FGF23
,
ヘプシジン25
,
低酸素誘導因子
pp.540-543
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000496
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
鉄は造血に必須の金属元素である。鉄欠乏は慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者の貧血の発症に影響し,赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis stimulating agent:ESA)の造血反応性の低下(ESA低反応性)と機能的鉄欠乏は密接に関係している。機能的鉄欠乏を合併した貧血の病態には内因性エリスロポエチン(EPO)誘導を促すHIF-PH(hypoxia-inducible factor:HIF-プロリン水酸化酵素)阻害薬が有効である。これはHIFの持続的な発現維持により,鉄代謝調節因子の発現誘導が亢進することで得られる効果である。鉄利用率の低下を伴う貧血では造血と鉄代謝を連動させた治療が必要となる。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.