連載 直腸がん患者への術前アプローチとストーマ・排便障害のリハビリテーション 【5】
低位前方切除後症候群(LARS)を有する患者への看護支援
松原 康美
1
1北里大学健康科学部看護学科/がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.529-533
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_529
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はじめに
直腸がんの手術は,治療技術の進歩により肛門を温存する低位前方切除術(low anterior resection:LAR)や括約筋間直腸切除術(intersphincteric resection:ISR)が増加している.これらは永久ストーマを回避できるが,術後合併症として低位前方切除後症候群(low anterior resection syndrome:LARS)が発生する.
LARSは,直腸切除後の腸管機能障害により生活の質(quality of life:QOL)が損なわれる状態と定義され1),括約筋温存手術を受けた患者の80%に発生し2),術後10年以上経っても50%の患者はLARSの症状があるといわれる3).術後長期にわたり,患者の日常生活に影響を及ぼすことから,多職種連携による継続的な支援が重要である.本稿ではLARSを有する患者への日常生活における看護支援を中心に述べる.

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