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自己紹介
私はCNSの初回認定を受けて,もうすぐ30年になります.最近は最初の時期の話をする機会が少なくなりましたが(今と随分状況も違うので),今日は少しだけお話ししたいと思います.
私は認定を受ける少し前から,組織横断的に動くフリーの立場をいただき活動を開始しました.今考えると,そのような位置づけで活動を始められたことは,とてもありがたいことだと思います.この頃は,臨床現場の方々もCNSと仕事をするのは初めてで,私も自分の活動や役割を創っていく必要がありました.しかし,相談を受けても上手く対応できなかったと感じることも多く,自己嫌悪,自信喪失,孤独感を感じる日々の連続で,辞めたいと思うことも一度や二度ではありませんでした.
ただ,時間とともに失敗したときの落ち込んだ感情は薄らぎ,「なぜ,上手くいかなかったのかな」と振り返りができる時がきました.「まずはお互いを知るためにコミュニケーションが大切だ」「問題の明確化が不十分だった」「自分が動き過ぎてコンサルティの役割を担ってしまっていた」「対応困難を感じるスタッフの思いを受け止める必要があった」など,現在のCNSの皆さまには当たり前の内容かもしれませんが,その頃の私は,失敗から自己を振り返ることで,CNSの役割やチームの中の立ち位置などを学ぶことを繰り返していたように思います.しだいに〈失敗は学びの宝庫!〉〈悩むことは次に進むための大事な営み〉と思えるようになったのですが,これは思いのほか私の心理的な安寧につながりました(副次的な効果として,悩んでいる患者さんに寄り添うことも,あまりつらくなくなったかなと思います.この辺りは,Margaret A Newmanの理論に出合えたことも関係していますが).
私はCNSになって20年以上,トータルサポートセンターで活動しましたが,共に仕事をしてきたソーシャルワーカーの同僚たちからスーパービジョンの大切さを教えてもらいました.専門性の向上や質の高い支援の提供の力を高めるために,自分のかかわりや思考を振り返り,指導者や仲間から受ける支援は貴重です.とくに,認定後の最初の時期にスーパービジョンを受けたりリフレクションを行うことで,役割の理解や自己認識が深まり,その後のスムーズな活動につながるように思います.

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