特集 直腸がんの手術をめぐる看護 ~「食べる・排泄する・動く」をサポートする~
直腸がん術後のLARS(ラース)とは?
松原 康美
1
Yasumi MATSUBARA
1
1北里大学看護学部,北里大学病院/がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.583-585
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_583
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はじめに
直腸がんの治療法は,飛躍的に進歩し,低位前方切除術(LAR)に加えて,超低位前方切除術(very low anterior resection:vLAR),括約筋間直腸切除術(inter sphincteric resection:ISR)といった術式が普及し,永久人工肛門造設は減少しつつある.一方で,これらの手術は排便を司る筋肉や神経,直腸のコンプライアンスなどに影響を与え,手術でがんは摘出できたとしても排便障害を抱えながら生活している患者も多い.本稿では低位前方切除後に生じるLARS(ラース)の定義と症状および評価を中心に概説する.
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