連載 直腸がん患者への術前アプローチとストーマ・排便障害のリハビリテーション 【1】
直腸がん術後に生じる排便パターンの変化
松原 康美
1
1北里大学健康科学部看護学科/がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.96-99
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_96
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はじめに
直腸がんの罹患数は漸増しており,2020年の罹患数は,男性3万1,076人,女性1万8,408人で,合計で年間4万9,000人以上に及ぶ1).直腸がんの5年相対生存率は71.8%(2009~2011年)と高い確率である1).直腸がんの手術は,直腸を切除することにより,排便障害の発症や,ストーマ(人工肛門)造設に伴う排泄経路の変更から,排便パターンに変化が生じる.
本稿では直腸がん術後に生じる排便パターンの変化を理解するうえで知っておく必要がある,排便のメカニズム,直腸がんに対する主な手術および術後の排便パターンの変化について概説する.
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