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特集 直腸癌術後の排便障害―低位前方切除後症候群(LARS)
II. 各論
4.LARSの危険因子と予防のための工夫
Risk factors and prevention of low anterior resection syndrome
鏡 哲
1
,
船橋 公彦
1
S. Kagami
1
,
K. Funahashi
1
1東邦大学医療センター大森病院一般・消化器外科
キーワード:
低位前方切除後症候群(LARS)
,
括約筋温存術
,
危険因子
,
排便サポートチーム
Keyword:
低位前方切除後症候群(LARS)
,
括約筋温存術
,
危険因子
,
排便サポートチーム
pp.993-998
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_993
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括約筋温存術後に高率に発生する低位前方切除後症候群(low anterior resection syndrome:LARS)は,症状の程度や遷延期間には個人差がある.患者の生活の質(QOL)に大きな影響を与えるmajor LARS発生には直腸間膜全切除術に伴う直腸の貯留能の低下のほかに,術前放射線治療,吻合の高さ,回腸人工肛門造設,術後縫合不全などが関与している.Major LARS発生の予防には単独で有効な方法はないため,LARS発生の危険因子を術前から正しく理解・認識して治療に臨むことが肝要である.
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