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特集 直腸癌術後の排便障害―低位前方切除後症候群(LARS)
II. 各論
3.LARSの病態と診断・評価
Pathophysiology, diagnosis, and evaluation in patients with low anterior resection syndrome
角田 明良
1
A. Tsunoda
1
1亀田総合病院消化器外科
キーワード:
低位前方切除後症候群
,
病態生理
,
LARSスコア
,
QOL評価
Keyword:
低位前方切除後症候群
,
病態生理
,
LARSスコア
,
QOL評価
pp.987-992
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_987
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低位前方切除後症候群(LARS)の病態は手術操作に伴う直腸肛門と周囲組織の損傷,術前放射線治療による骨盤内臓器の慢性炎症,一時的回腸人工肛門などの影響によって便失禁,頻便,排便困難などが生じるとされる.診断は「LAR術後に生じた排便障害8項目のうち少なくとも1項目が当てはまり,生活の質に影響する8項目のうち少なくとも1項目が当てはまるもの」とされている.評価にはLARSスコアが用いられ,“LARSなし(0~20)”,“軽症LARS(21~29)”,“重症LARS(30~42)”と区別される.生活の質(QOL)はThe European Organisation for Research and Treatment of Cancer(EORTC)QLQ-C30,同CR38やCR29で評価されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2023