特集1 やっぱり現場がスキ! ~セルフケアからキャリアアップまで~
「辞めたい」を踏みとどまらせる ~病棟定着と離職防止~
津金澤 理恵子
1
Rieko TSUGANEZAWA
1
1公立富岡総合病院看護部看護副部長/緩和ケア認定看護師
pp.355-357
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_355
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がん看護・緩和ケアにかかわる看護師のストレス
一般病棟で緩和ケアを実践する看護師のストレスを表1に示す.
がん看護・緩和ケアを実践していると,患者の死や患者・家族の苦悩にかかわるとき,コミュニケーションがむずかしいときなど,自分自身の感情が揺さぶられる場面が多くある.患者への共感性が高く,誠実な人ほど,関係に巻き込まれ,気づかないうちに心のエネルギーが奪われていく1).また,自分たちが提供したケアの評価が患者からは受けられないことも多く,提供したケアの意味づけがしにくい.達成感が感じられない無力感,さらに大切な患者を失ったというスタッフの悲嘆もある.その結果,バーンアウトしてしまうという状況もある2).
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